2010年7月28日水曜日

気圧の谷と酷暑の予兆


予想通り西から天気が崩れてきました。今回の気圧の谷はかなり深く、これから数日は全国的に風雨の強まるところが多く、要警戒です。
何日か前まで太平洋高気圧の張り出しが強く、ウンカの飛来ももう終わりかと思っていたのですが、29日から30日頃はまた飛来に適した気流になってきそうです。
ここ数年の飛来や被害動向を見ていると、お盆頃までに飛来したウンカは、その後増殖して収穫前の水稲に被害を与える可能性がありますので、注意して見ておく必要があります。
6月下旬から7月に飛来したウンカ(特に今年はセジロウンカが多い)の増殖が著しく、宮崎や和歌山では注意報が発令されています。本格的な防除の時期に入ってきたようです。
さて、先日フジTVの番組を見ていたら、今年は酷暑ならぬ「激暑」になると予想されていました。
6月に発表された気象庁の3ヶ月予報ではまだ北日本の冷夏を予想していましたが、その頃とは状況が全く異なっています。当時はまだエルニーニョが収束しつつあるという状況下、インド洋の海面水温との相対的な関係から太平洋高気圧の北への張り出しが弱いだろうという見方でした。
しかし現在はエルニーニョの収束はおろか、ラニーニャ現象に転じて、西部太平洋の海面水温が上昇しています。その結果、インド洋の対流活動に由来して発達するチベット高気圧と、西部太平洋の対流活動に由来して発達する太平洋高気圧が、東西数千キロに及ぶ安定した高圧帯を形成し始めている模様です。この時期高気圧に覆われて天気が良ければ当然気温は上昇するわけで、風も吹かないため熱の逃げ場がなく、異常高温につながります。
上の週間予報図を見ていると、今後も5日から1週間程度の間隔で北日本中心に上空を寒気が通過して行くので、雷雨になる時は来るのですが、8月2日から4日にかけての天気図は完全な高気圧圏内で、うわぁ~暑そう(熱そう?)という感じです。
激暑の予想は根拠ありです。

2010年7月23日金曜日

猛暑と今後の天候


先週の梅雨明けから強烈な太平洋高気圧に覆われ、東北以西の広範囲で猛暑となりました。
これだけ暑いとまず農作物の水管理が大変ですし、害虫が増殖してきますので、防除所の情報に良く注意して早めの防除をご検討ください。
また北海道では低温傾向は解消しましたが、梅雨のような悪天候が続いており、こちらは病害の多発しやすい環境です。
全国的に気温が高い状態は今後も変わらないのですが、天気図の様子は今週末くらいからだいぶ変わってきます。
まず23日~25日頃にかけてまたまた上空を寒気が通過していきますので、特に東日本で局地的な大雨(いわゆるゲリラ豪雨)が発生しやすい状況になります。
北日本は今週末からしばらく悪天候が続きますので、こちらも病害への警戒が必要です。
まただんだん太平洋高気圧が弱まり、西から気圧の谷が近づいてきますので28日頃からは西日本も天気が崩れてきそうです。

2010年7月17日土曜日

ウンカ飛来情報・梅雨明け

7月11日長崎、12日熊本でトビイロウンカのまとまった飛来があったとの情報がありました。これでまとまった飛来は今季3度目ということになります。
コブノメイガは飛来数の割に被害が多いとの情報がありますので、防除の検討が必要です。
太平洋高気圧の張り出しに伴い、16日頃から韓国方面にウンカが飛来しやすい気流となっています。

さて、局地的豪雨の多かった梅雨ですが、関東から九州北部までが予想通り梅雨明けとなりました。
今年は再三お伝えしています通り上空の寒気の影響で、太平洋高気圧の周りを廻る暖湿気流が入る所で局地的豪雨が起こりやすい状況で、この傾向は今後も続く可能性大です。
今年は梅雨が明けても油断できない年です。

2010年7月12日月曜日

梅雨明けの可能性


昨日から日本付近を低気圧が通過中で、所々で風雨が強まっています。
前回投稿した通り、この低気圧による前線の北上で、左図の通り中国方面からの気流が発生していますので、再びウンカ類の飛来があるかもしれません。
10日~12日くらいまでが気流の方向性、強さともに揃っています。防除所等の情報に注意してください。
また、15日頃から太平洋高気圧が西に張り出してきて、梅雨前線が北日本まで押し上げられ、関東以西は晴れて暑くなってくる予想です。
その後も高気圧が居座るかどうかはまだ現時点では不明ですが時期的には梅雨明けしてもおかしくない状況です。
今週末頃にはどうなるかわかると思います。

2010年7月8日木曜日

北海道の状況、ウンカ飛来情報


本日、北海道の水稲圃場調査に行っていました。今年の北海道は田植えの5月下旬頃はずっと低温、日照不足気味でしたが、6月中旬頃から今度は高温に転じ、つい3~4日前まで高温多湿の状況が続いていました。その後は東側に低気圧があるために北寄りの風となり、再び低温傾向に転じています。

この状況による顕著な現象がいくつか起きています。

①いもち病の発生が懸念される(高温多湿が続き病菌が増殖。再び低温・日照不足となると、稲の生育が悪化し感染しやすくなる)→北海道地方には7月5日に葉イモチ病の注意報が発令されています。

②害虫の多発(急な高温化で育苗箱処理の殺虫剤の残効が切れた頃に害虫が増殖、イネドロオイムシやフタオビコヤガ、イネハモグリバエの被害が顕著)

③除草剤の薬害が多発(高温化で水稲が除草剤成分を急に吸い上げたために、普段薬害が出ないような除草剤まで薬害が発生、また初期の低温による農作業の遅れで代かきのできなかった田圃があり、水深のばらつきによる薬剤接触薬害など)

また天気図を見るとこれまで出現していなかったオホーツク海高気圧が現れました。今のところ極端な低温の予報はありませんが、日照の少ない条件が続きそうです。


また変わって九州の状況ですが、佐賀・嬉野町のトラップに7月4日3,028頭のセジロウンカがかかりました。
鹿児島防除所では7月5日~6日もセジロウンカがかかっています。上の図は7月5日頃の下層気流ですが、この頃も中国方面からの気流が継続していたことがわかります。
佐賀防除所のHPには飛来第一波(6月20日頃)の防除タイミング(第2世代幼虫の増殖期:8月上旬)が既に掲載されました。
北海道も九州も本格的に防除を検討すべき段階に来ていると思われます。

2010年7月6日火曜日

長崎・諫早ウンカ飛来

長崎県の諫早で7月3日、4日に各々778頭、423頭セジロウンカがかかっています。
今後の増殖に注意が必要です。

2010年7月5日月曜日

ゲリラ豪雨とこの先の天候

前回の投稿で、2日~5日まで梅雨の中休みと書きました。梅雨前線としては弱まり、梅雨の中休みにふさわしい状態だったのですが、前から書いている通り、今年は上空に寒気が断続的に通過し、2日~本日辺りもずっと上空には寒気が居座っています。地上には蒸し風呂のような暖かく湿った空気、上空には寒気となると積乱雲の出番です。
それで、3日は九州南部、本日は関東、いや東京北部(板橋、北区)、埼玉南部で局地的な激しい雨が降りました。
そして明日には次の寒気の塊が南下してきます。寒気のレベルとしては明日からの寒気の方が強く、九州から関東の広い範囲で雨、特に局地的な大雨に注意が必要です。九州南部は南の海上に豪雨をもたらす雲が継続的に通過していて、これがかかると大雨になります。最近は雨雲の画像が色々なサイトに掲載されていますので注意して見ていただくとよいと思います。(しかし九州南部などはこれだけ降ると農業の皆様も手の打ちようがなくなりますね)

さてウンカ類の飛来については、鹿児島防除所のジョンソントラップに6月30日96頭のセジロウンカがかかっています。九州が前線の南側に入っていた7月3日頃まではウンカ類の飛来が続いていた可能性がありますので、防除所の情報に注意してみてください。この後はしばらく前線が南に下がって九州付近は北寄りの風に変わるので、大規模な飛来はなさそうです。
次回は今のところ12日頃からが要注意です。次回のパターンでは韓国辺りに飛来の可能性も出てきます。