あっという間に季節は進み、九州などを除いてほとんどの地域で田植えも終了しています。
そうしたところ、日本付近は5月下旬から気圧の尾根に入って好天が続き、各地で気温が上昇しました。特に西風が入って大雪山を越えた気流がフェーン現象を起こした北海道東部は、観測史上最高の気温を記録した箇所もありました。
ずっと好天が続いたということは、日本付近の気圧配置が動きにくい状態であったためで、これが悪天に変わると、これもしばらく続くことになります。
九州・中国・四国は連日日替わりでどこかで大雨に見舞われており、あす以降は東海、関東でも大雨に警戒が必要です。
気象庁の長期予報はじめ、各機関はこの夏の長期予報について、エルニーニョ現象の発生による「冷夏」を予想しています。
確かにエルニーニョ現象の発生はほぼ間違いないところまで来ていますが、エルニーニョが発生したからと言って即座に冷夏になるものでしょうか。
まず気象庁は8月までの長期予報では7~8月は確かに北日本で気温が低い可能性が高いとしています。しかしこういうエルニーニョ発生年の予報は、上空のジェット気流(偏西風)が日本付近に居座るため、非常に難しいものになります。
5月下旬から6月上旬のように、偏西風が蛇行してたまたま日本付近が気圧の尾根に入ると、太平洋高気圧の張り出しが弱くても猛暑になる可能性もあります。しかし全般的には太平洋高気圧の北への張り出しは弱くなり、北日本でははっきりしない天気が続く可能性が高いということです。
昨年九州地方はトビイロウンカの大発生により水稲が大きな被害を受けました。また現在は東海から近畿中国四国九州で、カメムシが大発生し、被害が懸念されています。秋田県では昨年大発生したイネミギワバエが今年も多発し、大きな被害が出ています。
昨年トビイロウンカについて、私は飛来の予測をし、的中させることができはしましたが、飛来数は非常に少ないものでした。またカメムシやイネミギワバエの発生に、昨年と今年の気象の共通点を見出すことはできません。
要は発生の元となる飛来や越冬虫の数に注意しながら、その後の増殖の成り行きを注意深く見極め、しかっりと防除することに他なりません。
ウンカの飛来予測を行っていきますが、それ以上に圃場を見ていただき、今年はどんな病害虫が多いのか把握することが大切です。