2014年8月21日木曜日

広島豪雨・西日本イモチ病多発・ウンカ飛来予測(8/21~23)

投稿がしばらく空いてしまいましたが、この間また大規模な豪雨災害が発生しました。8月20日未明の広島の豪雨は、後から衛星画像なども見ましたが、午前2時頃に突如広島周辺に積乱雲が発生し、ほんの数時間のうちに200mmを超す大雨が降り、かなり予測困難な気象であったことがうかがえます。
被災された関係者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。

またこの豪雨をもたらしたのは秋雨前線ですがこの雲はもう2週間くらいずっと北部九州~中国~北陸~南東北にかかり、特に北部九州、中国では出穂や登熟期を迎えた水稲に深刻な日照不足やイモチ病の多発を招いています。少しでも天気が回復したら防除が必要です。

かような状況下、今度は日本海を進む低気圧に向かって大陸からウンカ類を運ぶ気流も発生し、しばらく続く可能性があります。
今までのところ、九州や中国地方に飛来したのはセジロウンカが中心で、数も多くはありませんが、昨年は今時分からトビイロウンカが急速に増殖し、大きな被害をもたらしました。
今年も病害、虫害とも目が離せません。

2014年8月14日木曜日

ウンカ飛来予測(8/15)・エルニーニョ監視速報

2個続いての台風来襲で、各地で大きな被害が出ました。特に高知県では朝鮮半島に上陸した12号に向かって流れ込んだ湿った空気により大雨が降った後、11号の上陸直撃により未曾有の大雨となりました。
被害を受けられた皆様に心よりお見舞い申し上げます。

さて、しばらくウンカを運ぶような気流は発生していませんでしたが、14日午後から15日にかけては短時間ながら気流が発生しています。もうしばらく収穫までに被害の可能性のある飛来時期が続きますので注意が必要です。

7月3日~5日、13日~15日に飛来したウンカ類の影響で、熊本県と山口県ではトビイロウンカの注意報が発令されていますので、防除を実施してください。

気象庁は8月11日に7月のエルニーニョ監視速報を発表しました。先月の発生延期よりさらに発生の可能性が下がり、「平年の状態が続く可能性と同程度となった」と予報しています。
また西太平洋の海面水温もほぼ平年並みとなっています。
こうなってくると、心配なのは今回の2つの台風に見る通り、今後も台風の発生と進路に注意が必要になってきます。

このページでも発生動向についてはお伝えしてゆきたいと思います。


2014年7月13日日曜日

ウンカ飛来予測(7/14以降も継続)

当ブログで7月3日、7月6日のウンカ類飛来予測を出しましたが、7月3日は鹿児島防除所(南さつま)、7月6日は佐賀で各々セジロウンカの飛来が確認されています。 7月12日~13日についても好適条件の予測を出していますが、この気流は14日以降も続く状況です。しばらくウンカ、コブノメイガなど飛来性害虫に要注意です。 再三お知らせしていますが、今年は今のところセジロウンカの飛来確認が多いのが特徴ですが、昨年大きな被害を出したトビイロウンカの飛来にも注目してください。 先ほど書いたエルニーニョ監視速報の記事の通り、この夏はエルニーニョ発生による長梅雨、天候不順などは可能性が低くなってきています。 予報は週間予報に注目してみてください。

エルニーニョ監視速報(6月)

気象庁より7月10日に6月のエルニーニョ監視速報が発表になりました。 http://www.jma.go.jp/jma/press/1407/10a/elnino201407.html 内容は次の通りで 6月のエルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差は5月より大きくなったが、エルニーニョ現象の発生には至っていない。 夏にエルニーニョ現象が発生する可能性はこれまでの予測より低くなった。 秋にエルニーニョ現象が発生する可能性が高い。 驚きのエルニーニョ発生延期予報です。 もとのエルニーニョ発生予報を信じて農作物管理を訴えた気象庁はどうするのでしょうか。 今のところ日本付近は梅雨前線はほぼ平年位置で推移し、普通の梅雨になっています。 6月末頃の偏西風蛇行による上空の寒気の居座りもほぼ解消し、太平洋高気圧も順調に発達してきています。 こうなってくると、極端に多発する病害虫も無さそうですが、例年発生する病害虫には注意が必要ということになります。 防除所の情報に注意して農作物管理を続けてください。

2014年7月12日土曜日

ウンカ飛来予測(7/12~13)

台風一過で、日本列島は雲の少ないエリアに入っています。 この関係で、西日本には弱いもののウンカ飛来好適気流が発生しています。 似たような気圧配置はしばらく続く可能性が高く、飛来が続くかもしれません。 今年の特徴はセジロウンカが多いことのようです。 防除所などが出す情報に注目してください。

2014年7月7日月曜日

ウンカ飛来予測(7/6~7/7)

この週末はデータが見られない場所にいたため予測が遅れましたが、7月6日~7日にかけてウンカ飛来好適気流が発生しています。 今週は台風の襲来が予報されていますので、情報に注意し、厳重に警戒してください。

2014年7月2日水曜日

ウンカ類飛来予測(7/3)

鹿児島、熊本から6月27日のまとまったウンカ飛来情報が入ってきました。 この飛来の可能性は会社内には流していたのですが、ブログ掲載しませんでした。 今年の傾向として、(数の多い)セジロウンカが中心のためか、半日程度の好適気流でも敏感に飛来が観測されるようです。 さて、今回はかなり多飛来の可能性が高い予測です。 7月2日の午後から少なくとも3日中(さらに続く可能性があります)、日本海を進むこの時期としては発達する低気圧に向かって、ウンカ類を運ぶ気流が発生しそうです。 この気流は九州だけでなく、四国、中国地方にも届きそうですので、西日本全体で飛来に注意が必要です。 本格的な飛来シーズンの到来といえそうです。今年の場合、梅雨前線の動きが季節なりに順調に北上してきていますので、九州の北に前線が北上すると多飛来が長く続く可能性が考えられます。 7月3日頃の低気圧、大雨にも注意が必要です。 梅雨も後半に入り、豪雨に注意の時期です。

2014年6月26日木曜日

気象庁より7月~9月の3か月予報発表

先日、6月21日~22日のウンカ類飛来予測をお伝えしましたが、鹿児島、熊本などで飛来が確認されています。 そろそろ今後の防除対策を考える時期ですので、防除所が出す情報に注目してください。 梅雨前線は当面九州の南海上にあり、少なくとも多飛来はなさそうですが、私が解析できなかった18日の鹿児島南部への飛来を考えると26日~27日も飛来してもおかしくはない状況です。 さて、ニュースなどでも報道されていますが、6月25日に気象庁から7月~9月の3か月予報が発表されました。 http://www.jma.go.jp/jp/longfcst/000_1_10.html 前回の6月~8月の予報に比較して、北日本の低温の予報が平年並みに変更となっています。 解説文書にも記載がありますが、フィリピン付近の対流活動が夏場に活発となり、太平洋高気圧の張り出しが平年並みになる予想によるものです。 9月はエルニーニョ現象発生の影響が出始めると予想されていて、この通りなら早い秋の訪れとなるかもしれません。

2014年6月22日日曜日

ウンカより大雨警戒

ウンカの飛来予測を中心に見ていたら、それより大雨の方がはるかに危険な状態になってしまいました。 今日の夜以降は前線が南下し、大雨と共にウンカ飛来の気流も南下しそうです。 上空の偏西風の大きな蛇行は収まりましたが、今後も寒気の南下が度々あり、東日本、北日本の不安定な天気はしばらく続きそうです。

2014年6月20日金曜日

ウンカ類飛来予測

梅雨入り以来、エルニーニョ現象のはしりなのでしょうか、ほとんど梅雨前線は日本の南海上に張り付いていましたが、今晩20日夜以降九州地方で梅雨前線北上の傾向です。 850hpaの下層気流を見ると、中国南部方面から九州に向かう気流が確認されています。少なくとも21日~22日にかけて九州南部方面にウンカなど飛来性害虫飛来の可能性があります。 しかし21日、九州南部では雨の予報もありますので、広範囲で継続的な雨が降ると飛来しないこともあるかもしれません。 鹿児島県農業開発総合センターからの情報では6月18日から19日に鹿児島県南部でセジロウンカの飛来が確認されています。(この飛来については、私の分析では予測できませんでした…) これから本格的な梅雨のシーズンとなり、それに従って病害虫の発生リスクも高まってきます。病害虫防除所などの情報に注意しながら防除を徹底してください。 北日本では不安定な天気が続いており、いもち病の発生に注意が必要です。

2014年6月16日月曜日

農水省がエルニーニョ注意喚起

農水省が6月10日に異例のエルニーニョ発生見込みによる農作物の気象被害注意喚起情報を発表しました。

http://www.maff.go.jp/j/press/seisan/saigai/140610.html

これには

気象庁(6月10日14時発表)によるとエルニーニョ現象が発生する可能性が高くなっており、気象庁によれば、エルニーニョ現象発生時の夏(6~8月)の天候の特徴として、
○平均気温は、北日本、東日本及び西日本で低い傾向
○降水量は、北日本太平洋側と西日本日本海側で多い傾向
○日照時間は、北日本西日本大平洋側及び沖縄・奄美では少ない傾向
があるとされています。

と記載されています。
これを見てアレ?と…

気象庁が6月10日に発表したのはエルニーニョ監視速報の5月分だけですので、6月~8月の季節予報は5月23日発表のものが最新です。

http://www.jma.go.jp/jp/longfcst/pdf/pdf3/001.pdf

この中では平均気温が低いのも降水量が多いと予報されているのは北日本だけです。つまり誇大表示しています。

しかし季節予報にも解説がありますが、エルニーニョ発生年は全般に太平洋高気圧の北への張り出しが弱く、遅い傾向があります。梅雨明けの時期になってもいつまでも梅雨前線が張り付いて天気が安定しないのが特徴で、湿潤環境で発生しやすい病害、特に水稲のいもち病などには十分な注意が必要でしょう。

この1カ月ほど、上空では偏西風が異常に蛇行しており流れが止まってしまっています。一度気圧の尾根に入ると何日も晴れが続き暑くなりますが、谷に入ると毎日雨が降るという状態です。
現在尾根に入っている関東以西(北海道付近に停滞している寒気の影響を受けにわか雨は降りますが)も今週後半からは梅雨前線の北上を受け、梅雨らしい天気になってゆきそうです。

2014年6月7日土曜日

長崎県がウンカ類誘殺状況情報を26年に更新

長崎県病害虫防除所がホームページのウンカ類誘殺状況を26年に更新しました。今のところ飛来と見られる誘殺はわずかです。

http://www.jppn.ne.jp/nagasaki/pdf/chousakekka/2014unkakobutrapHPup.pdf

2014年6月5日木曜日

この夏の天気・ウンカの飛来など

あっという間に季節は進み、九州などを除いてほとんどの地域で田植えも終了しています。

そうしたところ、日本付近は5月下旬から気圧の尾根に入って好天が続き、各地で気温が上昇しました。特に西風が入って大雪山を越えた気流がフェーン現象を起こした北海道東部は、観測史上最高の気温を記録した箇所もありました。
ずっと好天が続いたということは、日本付近の気圧配置が動きにくい状態であったためで、これが悪天に変わると、これもしばらく続くことになります。
九州・中国・四国は連日日替わりでどこかで大雨に見舞われており、あす以降は東海、関東でも大雨に警戒が必要です。

気象庁の長期予報はじめ、各機関はこの夏の長期予報について、エルニーニョ現象の発生による「冷夏」を予想しています。
確かにエルニーニョ現象の発生はほぼ間違いないところまで来ていますが、エルニーニョが発生したからと言って即座に冷夏になるものでしょうか。

まず気象庁は8月までの長期予報では7~8月は確かに北日本で気温が低い可能性が高いとしています。しかしこういうエルニーニョ発生年の予報は、上空のジェット気流(偏西風)が日本付近に居座るため、非常に難しいものになります。
5月下旬から6月上旬のように、偏西風が蛇行してたまたま日本付近が気圧の尾根に入ると、太平洋高気圧の張り出しが弱くても猛暑になる可能性もあります。しかし全般的には太平洋高気圧の北への張り出しは弱くなり、北日本でははっきりしない天気が続く可能性が高いということです。

昨年九州地方はトビイロウンカの大発生により水稲が大きな被害を受けました。また現在は東海から近畿中国四国九州で、カメムシが大発生し、被害が懸念されています。秋田県では昨年大発生したイネミギワバエが今年も多発し、大きな被害が出ています。
昨年トビイロウンカについて、私は飛来の予測をし、的中させることができはしましたが、飛来数は非常に少ないものでした。またカメムシやイネミギワバエの発生に、昨年と今年の気象の共通点を見出すことはできません。

要は発生の元となる飛来や越冬虫の数に注意しながら、その後の増殖の成り行きを注意深く見極め、しかっりと防除することに他なりません。
ウンカの飛来予測を行っていきますが、それ以上に圃場を見ていただき、今年はどんな病害虫が多いのか把握することが大切です。

2014年4月30日水曜日

鳥取、柿の霜被害が1.2億円に 県まとめ
http://www.nikkei.com/my/#!/article/DGXNZO70430900V20C14A4LC0000/

4月15日の寒気を伴った移動性の高気圧により、各地で低温となりましたが、鳥取では遅霜により柿に被害が出ているとの報道です。

現在日本列島は動きの遅い気圧の谷の通過中で、各地で強い雨が長く続いています。突風、落雷にも注意が必要です。

2014年4月14日月曜日

話題の多い気象業界

3月31日に農業環境技術研究所から2013年夏の農業気象について分析した結果が公表されました。
2013年夏季の農業気象(高温に関する指標)http://www.niaes.affrc.go.jp/techdoc/agromet/2013.html
2013年の夏は猛暑日や熱帯夜が全国的に多く、出穂後20日間の平均気温が26℃を超えると発生する水稲の高温障害、白未熟粒により品質低下がもたらされたことが指摘されています。


乱闘になる温暖化問題
http://tanakanews.com/140407warming.htm
私も地球温暖化の盲目的な議論には胡散臭いものを感じているところですが、政治的な動き含め、かなり辛辣に書かれています。
温暖化論議には段階が2つあって、本当に温暖化しているのかという議論と、温暖化しているとしてそれはCO2排出など人為的な要因によるものかという議論。
日常生活では情報源をマスコミに頼らざるを得ない我々…。温暖化はウソだ!とかCO2排出と温暖化は関係ない!と書いて売れる新聞・雑誌は無い中で、STAP細胞ではないですが本当に温暖化はあるのでしょうか…

この夏 5年ぶりにエルニーニョ現象発生かhttp://www.tenki.jp/forecaster/diary/tenki_news_flash/2014/04/10/10021.html
これは温暖化論議とは違って、かなり現実的な情報です。エルニーニョ発生年は季節性が弱くなる(夏は天気が悪く涼しい、冬は暖冬)傾向があり、要注意です。

2014年3月29日土曜日

今日から明日も嵐

現在列島を通過中の低気圧はまた急速に発達して嵐になります。
強風、強雨などに注意してください。

2014年3月21日金曜日

地球温暖化論議と農業

先日、環境省から地球温暖化と災害、農業への警告といった内容の検討結果が発表されました。

私は地球の気温が上昇した場合に起こり得る災害や、農業環境の変化に備えて準備を進めることは、世界的にも国家的にも絶対にやらなくてはならない事だと思っています。

しかし、極端な温暖化シュミレーションや、人為的なCO2濃度の上昇のみを気候変動の要因として挙げて警告を発する動きには、胡散臭いものを感じます。

私は地球温暖化の研究をしているわけではありませんので本当のところはわかりませんが、90年代後半から地球の平均気温は上昇していないという研究や、CO2濃度と温暖化には相関性がないという研究もあるようです。
2000年代後半の暖冬や、ここ3年連続の酷暑などで、報道で温暖化と聞くと何となく納得してしまいそうですが、じゃあこの3年、厳しい冬になっているのは何故でしょうか?強い台風が接近したり、竜巻が発生するのは温暖化のせいでしょうか?
私はこの10年の気候変動はエルニーニョ現象やラニーニャ現象、疑似ラニーニャ現象によるものだとみています。エルニーニョやラニーニャ自体が温暖化によるものと言われてしまうと反論を持ち合わせていませんが…。
警鐘を鳴らすのがお仕事のマスコミや、世論に迎合して研究費を集める科学者が沢山いて、政治と絡んでさらに強固な世論を形成してゆくというのはよくある話です。

私は農業化学品、農薬業界に従事していますが、現在、最も効果に優れ、人畜や環境に対する安全性は高いという非常にバランスの取れた殺虫剤群が、非科学的な議論により批判に晒されています。
この殺虫剤群、唯一とも言える欠点がミツバチに対する活性が高いことなのですが、養蜂と耕作農家の共生のための努力や、この殺虫剤群の耕作農業における大きなメリットは話題にすら上らず、反農薬研究者や反農薬団体により極悪人の如く祭り上げられています。
どうも温暖化論議と重なってしまいます。

2014年3月16日日曜日

春の嵐

3月は嵐の季節です。
今週は18日(火)北日本、20日(木)は東海から関東を急速に発達する低気圧が通過しそうです。
突風や竜巻、雨や雪に警戒してください。

2014年3月15日土曜日

昨年のウンカ激発


また1年以上もHPを放置してしまいました。また農繁期が近づいてきましたので立て直してゆきたいと思います。

 

さて、昨年主に九州の水稲作ではトビイロウンカの激発により大きな被害が出ました。今週仕事で佐賀県農業試験場のE先生とお話しする機会があり、ウンカ多発と気象条件について伺いました。

 

昨年も例年通り私は850hpの相当温位・風予想図によりウンカ類の飛来予測を行っていました。シーズン中、三度ほど飛来好適条件が揃い、予報を出し、実際に飛来もあったのですが、各地で観測された飛来数は平年並み以下でした。しかし、その後ウンカは以上な増殖を見せ、8月下旬以降薬剤での防除が追い付かず、被害をもたらすことになりました。

 

この原因についてE先生は

①ウンカ増殖時期の夜温が高かったこと

②通常セジロウンカとトビイロウンカが混発し、相互に増殖を抑制し合うが、昨年はトビイロウンカのみが飛来し、急増殖した

③通常多発時の傾向通り、飛来したウンカが短翅系だったこと

を挙げられていました。

 

今年は飛来の予測だけでなく、夜温など増殖し易い気象条件についても注目してゆきたいと思います。